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変動報酬割合は約6割と引き続き拡大。
時価総額との相関が顕著で、上位1/3の企業は7割に迫る
~日経225構成企業の役員報酬調査の結果公表~

 HRガバナンス・リーダーズ株式会社(代表取締役社長 CEO 内ヶ﨑 茂、 以下 「HRGL」)は、日経225構成企業の役員報酬に関する調査を行いましたので、調査結果を公表いたします。

【調査実施目的】

    • 日経225構成企業の役員報酬制度における報酬水準、報酬ミックス、業績評価指標、クローバック条項の導入開示状況を明らかにする
    • 企業の皆様をはじめとした多くのステークホルダーの方々に、日本のトップ企業の報酬プラクティスへの理解を深めていただく

【調査概要】

    • 調査対象:各年6月末時点での日経225構成企業(日経平均株価算出の対象となる225銘柄)
      注)2025年は6月末時点で有価証券報告書未開示の企業1社を除く224社
    • 調査媒体:有価証券報告書(各年6月末時点における最新のもの)

【主な調査結果】

    • 役員一人当たりの平均報酬額は、監査役会設置会社及び監査等委員会設置会社の社内取締役、指名委員会等設置会社の執行役において、1億円を超える
    • 報酬ミックス(ターゲット構成比)の平均値は、基本報酬の割合が年々減少し、2026年は変動報酬割合(短期インセンティブ(STI)+中長期インセンティブ(LTI))が58%に達している。時価総額が高い企業において、より変動報酬割合が高い
    • 業績評価指標(調整指標(最終的な報酬額決定にあたっての調整のために用いられる指標)等を除く。以下同様)として採用されている財務指標をみると、STIでは営業利益(90件)や当期純利益(87件)、売上高(43件)といった収益性指標の採用が多い。LTIではTSR(76件)とROE(66件)の採用が特に多く、営業利益(33件)、ROIC(29件)、当期純利益(29件)が続く
    • 業績評価指標として将来財務指標を採用する企業は、STIは90社(41%)、LTIは97社(45%)であり、いずれも前年比増加している
    • 業績評価指標として採用されている将来財務指標をテーマ別(E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)、サステナビリティ/ESG、その他)にみると、STIでは「S」が51社(57%)で最も多い。LTIでは「E」が63社(65%)と最も多く、「S」が53社(55%)で続く。STI、LTIともに、「サステナビリティ・ESG」以外の採用割合は前年比増加している
    • STI、LTIともに、クローバック条項の導入を開示している企業は年々増加し、2026年は、STIでは29%、LTIでは48%となっている

■役員一人当たり平均報酬額

 役員一人当たりの平均報酬額は、監査役会設置会社及び監査等委員会設置会社の社内取締役がそれぞれ、136百万円、142百万円、指名委員会等設置会社の執行役が116百万円と、1億円を超えています(図表1)。

(図表1)役員一人当たり平均報酬額(機関設計別)(2026年)

■報酬ミックス(ターゲット構成比)
 報酬ミックス(ターゲット構成比)を開示している企業は190社(84%)で、2023年以降おおむね横ばいとなっています(図表2)。
 そのうち基本報酬、STI、LTIの3つの基準割合を記載している企業を対象に報酬ミックス(ターゲット構成比)の平均値をみると、報酬全体に占める基本報酬の割合は年々減少し、2026年は変動報酬割合(STI+LTI)が58%に達しました(図表3)。また、時価総額順位別に2026年における違いをみると、時価総額が高い企業において、より変動報酬割合が高くなっています(図表4)。 

(図表2)報酬ミックス(ターゲット構成比)の開示状況(2022~2026年)

(図表3)報酬ミックス(ターゲット構成比)の平均値(2022~2026年)

(図表4)報酬ミックス(ターゲット構成比)の平均値(2026年、時価総額別)

■業績評価指標の採用状況

①財務指標の採用状況
 STIの支給額決定に用いる業績評価指標(調整指標(モディファイア)*¹等を除く)として採用されている財務指標*²上位5種類をみると、営業利益(90件)や当期純利益(87件)、売上高(43件)といった収益性指標の採用が多く、次いで、ROE(41件)やROIC(30件)といった資本効率性指標*³の採用が多くなっています(図表5)。
 同様に、LTIの支給額決定に用いる業績評価指標として採用されている財務指標をみると、TSR(76件)とROE(66件)が多くなっています。次いで、営業利益(33件)、ROIC(29件)、当期純利益(29件)が多くなっています(図表6)。
※1 調整指標(モディファイア)…最終的な報酬額決定にあたっての調整のために用いられる指標
※2 財務指標…企業の財務諸表から算出される、企業の財務状況を表す指標
※3 資本効率性指標…企業が資本を活用してどれだけ効率的に利益を生み出しているかを表す指標

(図表5)STIにおける財務指標採用件数(上位5種類)

(図表6)LTIにおける財務指標採用件数(上位5種類)

②将来財務指標の採用状況
 STI、LTIの双方において、業績評価指標(調整指標(モディファイア)等を除く。以下同様)として将来財務指標*⁴を採用する企業は前年比増加しており、STIは90社(41%)、LTIは97社(45%)に達しました(図表7)。
 また、STIの業績評価指標として将来財務指標を採用している企業を対象に、テーマ別(E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)、サステナビリティ/ESG、その他)*⁵の採用状況をみると、2026年は「S」が51社(57%)で最も多くなっています(図表8)。同様に、LTIの場合は、2026年は「E」が63社(65%)と最も多く、次いで「S」が53社(55%)となっています。経年での変化をみると、STI/LTIともに、「E」「S」「G」の個別テーマが前年比で増加している一方、「サステナビリティ/ESG」は減少しています。
※4 将来財務指標…サステナビリティに関連した指標をはじめ、中長期的な企業価値の源泉である未実現の財務価値を表す指標
※5 E,S,G,サステナビリティ/ESG,その他の各テーマに含まれる具体的な指標の例はAppendixを参照

(図表7)将来財務指標導入企業の割合(2025~2026年)

(図表8)テーマ別将来財務指標採用割合(2025~2026年)

■クローバック条項の導入開示割合
 重大な法令・社内規則違反や財務情報の訂正、自社の評価・企業価値を著しく毀損させる行為に対して、報酬の全部または一部の返還を求める規定をクローバック条項といいます。STI、LTIともに、同条項の導入を開示している企業は年々増加しており、2026年は、STIで29%、LTIで48%となっています(図表9)。

(図表9)STI/LTIにおけるクローバック条項の導入開示割合(2022~2026年)

 本調査の結果について、HRGL代表取締役社長 CEO 内ヶ﨑 茂は次のように述べています。「業務執行を担う役員一人当たりの平均報酬額が、1億円を超える水準にまで到達した。また、役員の報酬ミックス(ターゲット構成比)における変動報酬割合が年々拡大し、経営陣による適切なリスクテイクを促し成果に報いる報酬制度とする企業が増えていることが確認できた。業績評価指標については、LTIにおいて株主価値を示すTSRや資本効率性指標であるROEを採用し、資本市場の目線と経営者のインセンティブを整合させる動きが継続している。また、STI、LTIともに将来財務指標を採用する企業の割合が4割を超え、サステナブルな企業価値向上のための指標を役員報酬と紐づける傾向も継続している。今後は、2026年に改訂されたコーポレートガバナンス・コードでも示されているように、中長期・持続的な収益性および資本効率の向上による「稼ぐ力」の強化に向けて、自社の価値創造ストーリーとコーポレートガバナンスの全体設計図(グランドデザイン)を描き、これを実現するための適切な報酬ミックスや業績評価指標について真摯な議論を行い、価値創造ストーリーと紐づけた報酬制度を設計・開示していくことが肝要である。併せて、価値創造ストーリーを磨き上げていくための強靭な経営チーム創りに貢献するオリジナルなインセンティブ設計も求められている。」

HRGLは、今後も強靭な取締役会を起点としたサステナビリティ経営の実現に向けて、クライアント企業の多様なニーズにお応えし、企業の成長ストーリーをともに描く、コーポレートガバナンスの“かかりつけ医”としての役割を担ってまいります。

【HRガバナンス・リーダーズ株式会社 概要】

設 立 :2020年4月(事業開始:2020年10月)
所在地 :〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-4-5
代表者 :代表取締役社長 CEO 内ヶ﨑 茂
事業内容:ボード(取締役会)ガバナンスコンサルティング 
     指名ガバナンスコンサルティング 
     報酬ガバナンスコンサルティング 
     サステナビリティガバナンスコンサルティング 
     コーポレートセクレタリー 
     経営執行(経営執行体制構築・サステナビリティ経営・執行役員制度改革)支援 
     上記コンサルティングに関する商品開発および調査研究・オピニオン発信 
     信託代理店業務 
URL :https://www.hrgl.jp/

■Appendix

Appendix:将来財務指標 具体的な指標例

 

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