企業価値向上のための戦略を示す中期経営計画（以下「中計」）における設定目標の傾向を把握するために、HRGL では東証プライム市場上場企業を中心とした約 800 社（JPX 日経 400 社を含む）を対象に公表資料を基にした独自調査を実施。

調査項目は、ROE や ROIC などの財務的価値に関連する目標のほか、人的資本投資、GHG 削減、従業員エンゲージメント、女性活躍推進などの将来財務的価値に関連する目標も調査。

JPX 日経 400 社が策定する直近の中計では、ROE や ROIC などの目標を定める企業が増加。また、人的資本投資、GHG 削減、従業員エンゲージメント、女性活躍推進にかかる目標を定める企業も増加している。

2023 年の中計公表企業にて、財務的価値関連ではROE とROIC の目標を定める企業の比率はそれぞれ82％、40％。将来財務的価値関連の目標を定める企業の比率は、人的資本投資額は31％、GHG 削減は69％、従業員エンゲージメントは34％、女性活躍推進は54％であった。

中計は、各企業の企業価値に対する考え方や戦略がタイムリーに反映されるとともに、企業の独自性や想いが表れる媒体である。今後も本調査のアップデートを通じ、中計から滲み出るメッセージを感じとっていきたい。